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注文住宅の保証は「建てている間」と「建てた後」で選ぶ|完成保証・20年長期保証・10回検査を4資格者が解説

2026.10.25
家づくり
注文住宅の保証は「建てている間」と「建てた後」で選ぶ|完成保証・20年長期保証・10回検査を4資格者が解説

この記事でわかること

  • 法律で決まっている保証は「引き渡し後10年・構造と雨漏り」だけだということ
  • 工事中に建築会社が倒産すると、何が起きるのか
  • 完成保証の「保険型」と「エスクロー型」の違い
  • 初期20年・最長60年の長期保証が、どんな条件で延びていくのか
  • 工程ごとの10回検査で、何をどれだけ見ているのか
  • 役所や瑕疵保険の検査に加えて「もう一者」が現場に来る意味
  • 契約前に、他社と保証を比べるための質問リスト

注文住宅の保証は、「建てている間」と「建てた後」の2つに分けて考えてください。

保証というと、引き渡し後の「10年保証」や「60年保証」を思い浮かべる方がほとんどです。ところが、家づくりで大きなお金を失うリスクは、実は工事の途中にもあります。契約金や中間金を払ったあとに建築会社が倒産すると、工事が止まり、住宅ローンの返済だけが始まってしまうのです。

私たち株式会社アラカワは、堺市・南大阪で注文住宅、リフォーム、不動産業を行う地域工務店です。代表の荒川は元大工で、二級建築士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーの資格を持っています。当社は工事中は完成保証「ハートシステム」、引き渡し後は外部の保証会社「家守り」の初期20年長期保証と10回の現場検査で、全期間を守る体制をとっています。

この記事では、保証の仕組みを「いつ」「何を」「誰が」守るのかで整理しました。他社と比べるときの物差しとして使ってください。

1. 結論:保証は「建てている間」と「建てた後」の2つで考える

注文住宅の保証は、守る時期によって2つに分かれます。どちらか一方だけでは、家づくりの全期間はカバーできません。

着工から引き渡し、60年後までの保証の範囲を時系列で示した図解
時期主なリスク備える仕組み当社の場合
建てている間(契約〜引き渡し)建築会社の倒産で工事が止まる/払ったお金が戻らない住宅完成保証ハートシステム(エスクロー型)
建てた後 0〜10年構造の欠陥/雨漏り瑕疵保険(法律で義務)加入(全棟)
建てた後 10年以降法律の保証が切れたあとの構造・防水の不具合長期保証(任意)家守り(初期20年・最長60年)
建てている間の品質壁の中に隠れる施工ミス第三者の現場検査家守りの10回検査

ポイントは、法律が守ってくれる範囲は表の2行目だけだということです。残りの3行は、建築会社が自分で用意しないかぎり存在しません。会社を比べるときは、この4行が埋まっているかを確認してください。

2. 法律で決まっている保証は「引き渡し後10年・構造と雨漏り」だけ

法律で全ての新築住宅に義務づけられているのは、引き渡しから10年間、構造と雨漏りに関わる欠陥を直す責任です。

根拠は住宅品質確保法(品確法)です。新築住宅を建てた会社は、構造耐力上主要な部分(基礎・柱・梁・壁など、建物を支える部分)と、雨水の浸入を防止する部分(屋根・外壁・開口部など)の欠陥について、10年間責任を負います。

2-1. 瑕疵保険は「会社がつぶれても直せる」ための保険

その10年の責任を確実に果たすために、住宅瑕疵担保履行法で瑕疵保険への加入(または保証金の供託)が義務づけられています。瑕疵(かし)とは、欠陥や不具合のことです。

国土交通省の案内では、保険金の填補率(費用のうち保険で払われる割合)は事業者へは80%、事業者が倒産したときは住宅取得者へ100%と整理されています。会社がなくなっても、保険法人に直接請求できるわけです。

2-2. それでも足りない2つのすき間

ただし、この仕組みには2つのすき間があります。

  • 工事中は対象外:瑕疵保険は引き渡し後の欠陥を直す保険です。工事が止まった場合の前払金は守ってくれません
  • 11年目以降は対象外:10年を過ぎると法律上の責任期間が終わります。外壁や屋根の防水が傷みはじめるのは、まさにこの頃です

この2つのすき間を埋めるのが、次に説明する完成保証と長期保証です。

3. 建てている間のリスク:倒産で工事が止まり、ローンだけが始まる

工事中に建築会社が倒産すると、払ったお金は戻らず、工事は止まり、住宅ローンの返済は始まるという三重の負担がかかります。

帝国データバンクの調査では、木造建築工事業の倒産は2026年1〜7月で159件でした。前年同期の132件から20.5%増えています。倒産は小さな工務店だけの話ではありません。規模の大小にかかわらず、資材高や人手不足の影響は全ての会社が受けています。

3-1. 注文住宅は「先払い」が多い

注文住宅では、建物が完成する前にお金を払います。一般的な支払いは、契約金、着工金、中間金、最終金の3〜4回です。土地の代金も、建物より先に払います。

住宅ローンは原則、建物の引き渡し時に実行されます。そのため土地代や中間金は、つなぎ融資や分割実行で先に借りて払うことが多いのです。支払いのタイミングは「注文住宅の流れと期間」、つなぎ融資の仕組みは「注文住宅の住宅ローンはいくら借りる?」で詳しく解説しています。

3-2. 工事が止まると何が起きるか

着工後に建築会社が倒産した場合、施主には次のことが一度に起こります。

  1. 支払い済みで、まだ工事されていない分のお金が戻らない
  2. 工事を引き継ぐ会社を探す必要があり、数か月単位で工事が止まる
  3. 引き継いだ会社から追加費用を請求される
  4. その間も、つなぎ融資の利息や今の家賃は払い続ける

工事が止まった現場では、組み上がった構造材が雨にさらされます。引き継ぐ会社は、前の会社の施工を確かめ直すところから始めなければなりません。完成保証は、この状況を防ぐための仕組みです。

4. 完成保証には「保険型」と「エスクロー型」がある

完成保証は、お金の流れ方によって2つのタイプに分かれます。違いは「施主が払ったお金を、誰が持っているか」です。

保険型とエスクロー型の完成保証で、施主のお金がどこを通って協力会社に届くかを比べた図解
比べるところ保険型エスクロー型(資金管理型)
施主が代金を払う先建築会社保証会社の専用口座
職人・協力会社への支払い建築会社から保証会社の口座から直接
倒産したときの前払金保証の限度額まで補てん未施工分は口座に残っている
工事を引き継ぐ会社保証機関に登録した別の会社別の認定工務店
協力会社・職人変わることが多い原則そのまま
保証の対象前払金の損失・追加工事費用住宅の完成と引き渡し

保険型は、倒産したあとに損失をお金で補う考え方です。保証には限度額があるため、払ったお金が全額戻るとはかぎりません。限度額の目安は「住宅完成保証とは?」で解説しています。

エスクロー型は、そもそも建築会社がお金を持たないようにする考え方です。倒産しても、まだ使われていないお金は保証会社の口座に残っています。

5. ハートシステム:工務店がお金に一切触れない仕組み

当社が使っている完成保証「ハートシステム」は、エスクロー型です。施主の代金は当社を通らず、工事の進み具合に合わせて協力会社へ直接支払われます。

運営は株式会社ハウス・デポ・ジャパンです。施主が払った代金は、同社名義の専用銀行口座で管理されます。

5-1. 支払いは3回、割合が決まっている

ハートシステムの公式サイトでは、支払いのタイミングが次のように決められています。

支払いタイミング割合
頭金工事請負契約の日請負代金の10%
中間金基礎の着工から2か月目(中間日)40%
最終金完成時50%

FPの立場から注意してほしいのは、中間日が工期にかかわらず基礎着工から2か月目に固定されている点です。工期5か月の家でも同じです。住宅ローンを使う方は、つなぎ融資や分割実行がこの日に間に合うよう、金融機関と日程を合わせておく必要があります。当社では契約前に、支払い予定表と融資の実行日を並べて確認しています。

5-2. 工務店が倒産しても、職人は変わらない

エスクロー型のもう一つの利点は、現場の顔ぶれが変わらないことです。

ハートシステムでは、万一元請けの工務店が倒産しても、それまで工事をしてきた協力会社や資材の納入会社は変わりません。元請けだけを、別のハートシステム認定工務店が引き継ぎます。協力会社への支払いは口座から直接行われるため、職人さんが手を止める理由がないのです。

元大工として言わせてもらうと、途中で職人が入れ替わる現場ほど怖いものはありません。前の職人がどう納めたか、壁の中まではわからないからです。

5-3. 加入できる条件と、守ってくれない範囲

ハートシステムには、加入の条件があります。公式サイトのFAQに記載されている主なものは次のとおりです。

  • 施主が個人であること(法人は対象外)
  • 木造の一戸建てであること
  • 頭金が請負代金の10%以上であること
  • 原則として、中間日までに請負代金の50%以上を入金すること
  • 土地が原則として施主名義であること

物件ごとに審査があり、通ると「完成保証書」が発行されます。保証の期間は、完成保証書の発行日から住宅の完成・引き渡しまでです。

一方で、欠陥(瑕疵)の補修や工事トラブルは対象外です。そこは引き渡し後の瑕疵保険と長期保証が受け持ちます。利用にはシステム利用料がかかります。金額は請負代金によって変わるため、相談会で個別にご説明しています。

6. 建てた後のリスク:大手の自社保証と、地域工務店の外部保証

引き渡し後の長期保証は、誰が保証しているかで性格が変わります。大手は自社、地域工務店は外部の保証会社を使うのが一般的です。

大手ハウスメーカーの多くは、法律の10年を超える独自の長期保証を用意しています。30年、60年といった保証を自社の体力で支えられるのは、会社の規模があるからです。

一方、年間棟数が多くない地域工務店が「自社で60年保証します」と言っても、その会社が60年後に存在している保証はありません。そこで当社は、外部の保証会社「家守り」の長期保証に加入しています。保証をするのは当社ではなく、保証会社です。

6-1. 延長の条件は、どこも「点検」と「有償メンテナンス」

長期保証の比べ方で大事なのは、年数そのものより延長の条件です。多くの長期保証は「初期保証」と「延長保証」の2段階で、延長するには指定の点検と有償メンテナンスが必要になります。

「60年保証」と書いてあっても、メンテナンス工事をしなければ10年や20年で終わるものがほとんどです。契約前に、延長の条件を書面で確認してください。

7. 家守りの初期20年長期保証:対象・延長の条件・最長60年

家守りの長期保証は、構造と防水を初期20年保証し、条件を満たせば最長60年まで延長できる仕組みです。

保証の対象は、品確法で定める構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分です。家守りの資料では、保証期間は「配筋検査開始時から、瑕疵保険の保証期間が終わってからさらに10年間を経過する日まで」とされています。つまり、工事中の検査の段階から保証が始まり、引き渡し後20年まで続くということです。

7-1. 延長の条件

20年を超えて延長するための条件は、資料で次のように定められています。

条件内容
新築時の品質検査家守り指定の現場検査に合格していること
定期点検家守りの指定する会社による5年ごとの点検
有償メンテナンス10年ごとに、劣化状況に応じたメンテナンスを行う
メンテナンスの実施会社新築時に契約した会社(当社)で行う

7-2. 「保証免責型」なので、健全な部分の保証は続く

家守りの延長保証は「保証免責型」と呼ばれる方式です。10年ごとの点検で傷んでいる部分が見つかると、その部分だけが保証の対象から外れます。有償でメンテナンスをすれば、その部分も再び保証の対象に戻ります。

一般的な延長保証は、指定のメンテナンスをしないと全ての保証がなくなるものが少なくありません。保証免責型なら、健全な部分の保証は続きます。必要な場所だけ、必要な時期に直せばよいという考え方です。

もう一つ、家守りの資料には大事な記載があります。住宅会社が倒産などで維持管理を担えなくなった場合は、家守りが引き継ぎの住宅会社を選んで紹介するとされています。保証が建築会社の存続に左右されないことも、外部保証を選ぶ理由の一つです。

8. 10回検査の中身:工程ごとに、いつ・何を・どれだけ見るか

家守りの長期保証は、基礎の配筋から完成まで10回の現場検査に合格することが前提です。検査の時期は、どれも「そのあとに隠れてしまう部分」を見る直前に設定されています。

家守りの検査員が、工事中の住宅でメジャーを当てて寸法を確認している様子(写真提供:家守り)

家守りの検査基準書(在来工法・2026年版)から、検査ごとのチェック項目数と、記録する写真の枚数を数えました。

回検査タイミング主に見るもの項目写真
1基礎配筋コンクリートを打つ前鉄筋の太さ・間隔・継手・かぶり厚さ2972枚
2基礎完成型枠を外したあと・土台の前基礎の寸法、ひび割れ、アンカーボルト1531枚
3土台床の合板・床断熱の前基礎パッキン、土台・大引、アンカーボルトの留め付け1938枚
4屋根防水ルーフィング後・外壁合板の前屋根下地の防水、外周の柱の金物1938枚
5構造金物断熱材・防水シートの前柱・梁の金物、外壁下地合板の釘の間隔2466枚
6外壁防水外装材の前サッシまわりの防水テープ、防水シートの重なり・破れ1536枚
7断熱石膏ボードの前壁・天井の断熱材の厚さと留め付け1434枚
8外装足場を外す前外装材とコーキングの施工720枚
9石膏ボードクロスの前ボードのビスの間隔、内部造作518枚
10完了引き渡し前・クリーニング後内外の仕上げ、傷・汚れ・建て付け2576枚
合計172429枚

※項目数と写真の枚数は、家守りの検査基準書(在来工法)に定められた目安です。建物の大きさや形、工法、現場の状況によって変わります。また検査では、当日に確認できるそれ以外の部分も見ます。

8-1. 元大工が見て「ここが効く」と思う3回

10回の中でも、私が特に価値があると考えているのは配筋・構造金物・外壁防水の3回です。

どれも、次の工程が始まると二度と見えなくなる部分です。配筋はコンクリートの中に、金物と防水シートは外壁の中に隠れます。そして、構造と雨漏りという、長期保証が守る部分そのものでもあります。保証する側が「自分の目で見てから保証する」という順番になっているのが、この仕組みの筋の良さです。

なお、10回目の完了検査は役所の完了検査とは目的が違います。家守りの資料では、傷・汚れ・建て付けなど、生活に支障がないかを確認するとされています。

9. 役所や瑕疵保険の検査との違い:「第三者」に加わる「第四者機関」

役所や瑕疵保険の検査が「第三者機関」だとすれば、家守りの10回検査はもう一者加わる「第四者機関」です。

家を建てると、もともと次の検査が入ります。

誰が見るか目的当社の現場での実感
建築会社(当社)自社の施工管理毎日の現場管理
役所・確認検査機関建築基準法に適合しているか現場に来るのは数回
瑕疵保険の検査員保険を引き受けられるか現場に来るのは2回程度
家守り(第四者)長期保証を付けてよいか10回・1回あたり1時間〜1時間半

役所や瑕疵保険の検査は、法律や保険の基準を満たしているかを確認するものです。正直にお伝えすると、私の経験では現場に来るのは合わせて2〜3回、1回あたり10分ほどで終わることが多いです。決して手を抜いているわけではありません。確認すべき範囲が、そもそも限られているのです。

家守りの検査は目的が違います。20年間保証する側が、自分たちのリスクとして現場を見るので、見方が細かくなります。家守りの資料でも、配筋検査の所要時間は1〜1.5時間とされています。※検査にかかる時間は目安です。建物の大きさや、その日に確認する範囲によって前後します。

9-1. 指摘が出ることは、悪いことではない

10回も検査すると、小さな指摘が出ることがあります。防水テープの重なりが少し足りない、ビスの間隔が一部広い、といった内容です。

指摘が出るのは、見ている証拠です。大事なのは、指摘が隠れる前に直され、その記録が残ることです。当社では、指摘を受けた箇所は次の工程に進む前に是正しています。

10. 写真付きの検査報告書が手元に残る価値

10回の検査結果は、写真付きの現場検査報告書にまとめられ、施主にお渡しできます。

家守りの現場検査報告書と、期間20年の長期保証の登録証明書の見本

報告書には、検査した箇所ごとに写真と結果が記録されます。基準書の目安では、写真だけで429枚分の記録になります(実際の枚数は建物によって変わります)。家が完成すると、壁の中や床下は二度と見られません。完成した家の「中身」を見せられる唯一の資料だと言えます。

この報告書は、住み始めてからも役に立ちます。

  • リフォームのとき:壁の中の構造や断熱の状態がわかるので、工事の計画が立てやすい
  • 売却するとき:施工の記録があることを、買主に示せる
  • 不具合が出たとき:新築時にどうなっていたかを確認できる

中古住宅を買う方が最も不安に思うのは、「見えない部分がどうなっているか」です。宅建士の立場から見ても、施工の記録がそろっている家は、売るときの説明がしやすくなります。

11. 引き渡し後の点検スケジュールと、その他の保証

当社の家は、当社の定期点検と、家守りの点検の両方を受けられます。

家守りの点検員が、完成した住宅の外壁を指し棒で確認している様子(写真提供:家守り)
時期当社の点検(無料)家守りの点検・検査
半年●
1年●
2年●
5年●● 点検
10年●● 検査
15年● 点検
20年● 検査
25年● 点検
30年以降延長を希望する場合は5年ごとに継続

当社の点検は、引き渡し後の半年・1年・2年・5年・10年目に行っています。家守りの点検は、引き渡し後5・10・15・20・25年目の5回です。10年目と20年目は、延長の可否を判断するための検査になります。点検の時期以外でも、住まいの困りごとはいつでもご相談ください。

11-1. 構造・防水以外の保証

構造と防水のほかにも、当社では次の保証を付けています。

保証期間内容
地盤保証20年地盤のトラブルで住宅に損害が出たとき、建物と地盤の修復費用を保証
防蟻(ホウ酸)最長15年分解や揮発をしにくいホウ酸の防蟻剤を使用
住宅設備機器10年キッチン・浴室などの設備機器

断熱や耐震などの性能をどう決めるかは「注文住宅の性能の決め方」で解説しています。保証の前提になるのは、そもそもの施工品質です。

12. 契約前に、他社と保証を比べるための質問リスト

保証は、パンフレットの年数ではなく質問への答え方で比べてください。次の8つを、どの会社にも同じように聞いてみてください。

  1. 完成保証には入っていますか?入っているなら、保険型ですか、エスクロー型ですか
  2. 中間金はいつ、いくら払いますか?住宅ローンの実行日と合っていますか
  3. 10年を超える保証は、誰が保証しますか?自社ですか、外部の保証会社ですか
  4. 保証を延長する条件は何ですか?有償メンテナンスの内容と時期を書面で見せてください
  5. メンテナンスをしなかった部分があると、保証は全部なくなりますか?
  6. 第三者の現場検査は、何回、どの工程で入りますか?
  7. 検査の結果は、写真付きで受け取れますか?
  8. 御社が倒産したら、保証と点検は誰が引き継ぎますか?

答えに詰まる会社が悪いわけではありません。ただ、書面で答えられる会社のほうが、20年後も同じ答えを守ってくれる可能性は高いはずです。見積書の読み方は「注文住宅の見積もりの見方」、会社選び全体は「堺市の工務店の選び方」も参考にしてください。

相談会では、ハートシステムと家守りの仕組みを詳しくご説明します。他社でご検討中の保証内容のセカンドオピニオンも承ります。

13. よくある質問

Q1. 完成保証には、全員が入るべきですか?
A. 住宅ローンを使い、着工前や工事中に代金の一部を先に払う方には、入っておくことをすすめます。先払いした金額が大きいほど、倒産したときの損失も大きくなるからです。倒産は会社の規模に関係なく起こります。2026年1〜7月の木造建築工事業の倒産は159件で、前年同期より20.5%増えています。完成保証のない会社と契約する場合は、中間金の割合を小さくできないかを相談してください。

Q2. ハートシステムを使うと、住宅ローンの手続きはどう変わりますか?
A. 支払いは頭金10%、中間金40%、最終金50%の3回で、中間日は基礎着工から2か月目に固定されています。住宅ローンを使う場合は、つなぎ融資や分割実行で中間日までに40%分を用意する必要があります。中間日に間に合わないと、遅れた日数に応じた手数料がかかります。当社では契約前に、支払い予定表と金融機関の融資実行日を並べて確認しています。

Q3. 瑕疵保険に入っていれば、長期保証はいらないのでは?
A. 瑕疵保険が守るのは引き渡しから10年間です。外壁のシーリングや屋根の防水は、10年を過ぎたころから点検や補修の時期を迎えます。つまり、法律の保証が切れたあとに手入れが必要になるのです。長期保証は、その11年目以降を受け持つ仕組みです。また、長期保証の前提として受ける現場検査そのものが、施工品質を上げる効果を持っています。

Q4. 20年目以降の有償メンテナンスは、別の業者に頼んでもよいですか?
A. 家守りの長期保証を延長する場合、有償メンテナンスは新築時に契約した会社で行う決まりになっています。別の業者で工事をすると、延長ができなくなります。メンテナンスの内容は、10年ごとの検査で見つかった劣化の状況に応じて決まります。保証免責型のため、傷んでいない部分の保証はそのまま続きます。

Q5. 大手ハウスメーカーの60年保証と何が違いますか?
A. いちばん大きな違いは、保証する主体です。大手の多くは自社で保証し、当社は外部の保証会社が保証します。延長に点検と有償メンテナンスが必要な点は、どちらもほぼ同じです。比べるときは、年数よりも「延長の条件」「メンテナンスをしなかった場合の扱い」「会社がなくなったときの引き継ぎ」の3点を書面で確認してください。

Q6. 10回の検査で指摘が出たら、どうなりますか?
A. 指摘を受けた箇所は、次の工程で隠れてしまう前に是正します。たとえば防水テープの重なり不足なら、外装材を張る前に貼り直します。指摘の内容と検査の結果は写真付きで記録され、報告書として残ります。指摘が出ること自体は、検査がきちんと機能している証拠だと考えてください。

Q7. 引き渡し後の点検は、何回ありますか?
A. 当社の無料点検が引き渡し後の半年・1年・2年・5年・10年目の5回、家守りの点検・検査が5・10・15・20・25年目の5回です。5年目と10年目は両方が重なります。30年目以降も長期保証の延長を希望される場合は、5年ごとの点検を続けます。点検の時期以外でも、気になることがあればいつでもご連絡ください。

14. まとめ

注文住宅の保証は、「建てている間」と「建てた後」の両方がそろって初めて全期間をカバーできます。

  • 法律の保証は引き渡し後10年・構造と雨漏りだけ。工事中と11年目以降は自分で備える
  • 工事中の倒産に備えるのが完成保証。保険型は損失をお金で補い、エスクロー型は会社にお金を持たせない
  • 当社のハートシステムは、代金を専用口座で管理し、協力会社へ直接支払う。倒産しても職人は原則変わらない
  • 支払いは頭金10%・中間金40%・最終金50%。中間日は基礎着工から2か月目に固定
  • 当社の長期保証は外部の家守り。構造・防水を初期20年、条件を満たせば最長60年
  • 延長の条件は5年ごとの点検と10年ごとの有償メンテナンス。保証免責型なので健全な部分の保証は続く
  • 長期保証の前提は10回の現場検査。項目は合計172、記録写真は429枚(基準書の目安で、建物によって変わる)
  • 役所や瑕疵保険の「第三者」に加えて、保証する側の「第四者」が1回1時間〜1時間半ほどかけて見る(時間は建物によって前後する)
  • 検査結果は写真付きの報告書として手元に残り、リフォームや売却のときにも役立つ
  • 比べるときは年数ではなく、延長の条件と、会社がなくなったときの引き継ぎを書面で確認する

保証の仕組みは、パンフレットだけでは比べにくいものです。株式会社アラカワの家づくり無料相談会では、工事中の完成保証と、引き渡し後の長期保証・10回検査の仕組みを詳しくご説明します。他社の保証内容のセカンドオピニオンも承りますので、契約前の段階でお気軽にご相談ください。

建てている間の完成保証は「住宅完成保証とは?」で、さらに詳しく解説しています。家づくり全体は「堺市で注文住宅を建てる完全ガイド」、工程とお金の動きは「注文住宅の流れと期間」、借り方は「注文住宅の住宅ローンはいくら借りる?」、性能は「注文住宅の性能の決め方」、見積書の読み方は「注文住宅の見積もりの見方」、会社選びは「堺市の工務店の選び方」、相談会の使い方は「注文住宅の相談会で聞くべき10の質問」をご覧ください。

株式会社アラカワ代表 荒川孝行

監修者

荒川孝行(株式会社アラカワ 代表取締役)

  • 保有資格: 二級建築士/宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー
  • 経歴: 元大工。注文住宅・リフォーム・不動産を一貫して手がける地域工務店代表
  • 得意分野: 土地探し・住宅ローン・資金計画・間取り設計の横断相談