COLUMN コラム

  • TOP
  • コラム一覧
  • 【第一種換気と第三種換気】後悔しないための“空気選び”の話

【第一種換気と第三種換気】後悔しないための“空気選び”の話

2025.09.02

こんばんは。

堺市の工務店で注文住宅を建てているアラカワホームデザインの吉川です。

「第一種換気の方が良いって聞いたけど、実際どうなの?」
「第三種の方がコストを抑えられるって聞いたけど、寒くない?」
「そもそも“換気の種類”って何を基準に選べばいいの?」

家づくりで忘れがちだけど、実はめちゃくちゃ重要なのが“換気システム”の選び方。

間取りやデザイン、断熱材などは比較されやすいですが、
“換気の選択ミス”は住んでから気づく後悔の代表格です。

今回は、注文住宅で採用されることが多い
「第一種換気」と「第三種換気」の違いと、それぞれのメリット・デメリット、そして選び方のポイントを丁寧にご紹介します。


💡そもそも「換気システム」って何?

住宅の換気とは、室内の空気を入れ替える仕組みのこと。

建築基準法でも、24時間換気の設置が義務化されており、
シックハウスや結露・カビ対策として欠かせない存在です。

現在、住宅で採用される主な換気方法は3つありますが、特に多いのは以下の2つ:

  • 第一種換気:給気・排気ともに機械で行う
  • 第三種換気:給気は自然、排気は機械で行う

🔷 第三種換気の特徴(最も一般的な方式)


✅ メリット

  • システムがシンプルで導入コストが安い
  • メンテナンスが楽(フィルター掃除程度)
  • 故障リスクが低い
  • 各部屋に給気口を設けることで全体に空気を取り込める

🔻 デメリット

  • 冬場は冷たい空気が直接室内に入ってくる(給気口から)
  • 夏場は湿気が入りやすく、室内環境が不安定になりがち
  • 熱交換がないため、冷暖房効率が下がることも
  • 高気密住宅でないと、換気が思った通りに機能しづらい

🟡 第三種換気が向いている人

  • 初期費用を抑えたい
  • 自然の空気を取り入れたい
  • フィルター交換などの手間を最小限にしたい

🟥 第一種換気の特徴(高性能住宅に多く採用)


✅ メリット

  • 給気・排気を機械でコントロールでき、計画的な換気が可能
  • **熱交換(顕熱・全熱)**により、室内温度を保ったまま換気できる
  • 冷暖房効率が高まり、電気代を抑えやすい
  • 花粉・PM2.5などをフィルターで除去できるタイプもあり、空気清浄の効果も

🔻 デメリット

  • 導入コストが高め(30〜60万円の差が出ることも)
  • フィルター交換・ダクト清掃などのメンテナンス負担がやや大きい
  • ダクト内のカビ・汚れリスク(数年に一度の清掃が必要)
  • 機械トラブル時に専門業者対応が必要な場合も

🔴 第一種換気が向いている人

  • 高断熱・高気密の住宅を建てる予定
  • 冷暖房効率を優先したい
  • 花粉やアレルギーが気になる
  • 外気温の影響を最小限にしたい

🏠 実際の選び方はどうするのが正解?


✔ 家の“気密性能”がカギになる!

  • C値=気密性能が高い(0.5以下)住宅 → 第一種が活きる
  • C値が高い(1.0以上)の場合 → 第三種でも十分なことも

第一種換気は、気密が高くてこそ“意味がある”仕組みです。
気密が悪いと、せっかくの給気経路や熱交換が機能しません。


✔ 地域・土地の気候条件

  • 北海道や東北、信州など寒冷地 → 第一種推奨(寒気の流入を防ぐ)
  • 関西・関東など温暖地域 → 第三種でも性能バランスがとりやすい

堺市周辺のような比較的温暖な地域では、
コスト・手間・性能のバランスを考えて選ぶのが現実的です。


✔ 長期的なランニングコストと体感温度

  • 初期費用が高くても、電気代や快適性を考えると第一種が“お得”になるケースも

▶ アラカワホームデザインでは、お客様の暮らし方・性能希望・ご予算に応じて、
「コストと性能のベストバランス」を一緒に考えながらご提案しています。


💭 よくある後悔ポイント


「第三種で寒すぎて後悔」

▶ 冬にリビングの給気口から冷たい空気が吹き出し、家族が風邪を引くように…
▶ 「断熱と気密を良くしてたのに、換気で台無しだった…」


「第一種にしたけど掃除が面倒…」

ダクト清掃の業者費用が想定外に高くてびっくり
▶ 月1のフィルター交換を忘れて空気がモワッと…


✅ アラカワの提案スタイル

私たちは、

お客様のご希望と建物の性能バランスを見ながら、最適な換気方法をご提案します。

たとえば…

  • 1階LDKは熱交換型第一種
  • 寝室や水回りは第三種や自然換気を併用

というように、“部分最適”の設計も可能です。


🌟まとめ|“空気選び”こそ、後悔しない家づくりのカギ


ポイント解説
第一種=高性能・高コスト・高メンテ快適さを重視するなら有力候補
第三種=低コスト・低メンテ・外気影響大コスパ重視なら現実的な選択肢
☑ 気密性・断熱性能・地域性・暮らし方に合わせて選ぶのがベスト

「換気まで意識してなかった…」という方もご安心ください。
家の空気、性能、コストのバランスまでトータルでご提案します。

気になった方は、ぜひご相談ください。