COLUMN コラム

暮らしやすさを決める“収納の見せ方・隠し方”

2025.11.15

こんばんは。

堺市の工務店で注文住宅を建てているアラカワホームデザインの吉川です。


🏠 はじめに:意外と奥が深い「収納の建具問題」

家づくりの打ち合わせで、意外と意見が分かれるのが——
「収納に扉をつけるか、つけないか」。

一見小さな選択に思えますが、
使い勝手・見た目・コスト・通気性など、実はさまざまな要素に影響する重要なポイントです。

今回は、堺市を中心に注文住宅を手がけるアラカワホームデザインが、
“建具をつける派・つけない派”それぞれの特徴を整理し、
後悔しない収納計画の考え方を解説します。


🚪 建具をつける派のメリット

💡 メリット①:生活感を隠せる

やはり最大のメリットは、見た目のスッキリ感
扉を閉めれば中の荷物が見えず、リビングや寝室の印象が整います。

特に「来客時に生活感を出したくない」「すっきりした空間にしたい」という方には必須。
子どものおもちゃ・書類・掃除機など、出しっぱなしになりやすい物を一瞬で隠せます。


💡 メリット②:ホコリ・湿気・日焼け対策になる

クローゼットやパントリーなどに扉をつけることで、
ホコリの侵入や直射日光による劣化を防げます。

また、冷暖房の効きが変わりにくく、
空調の安定にも一役買うことがあります。


💡 メリット③:ゾーニングしやすい

扉を閉めることで“空間を区切る”ことができるため、
家族それぞれの動線を整理しやすくなります。

たとえば:

  • 玄関収納 → 来客時に見せない動線
  • パントリー → キッチン作業動線を区切る
  • 洗面収納 → 生活感をシャットアウト

用途ごとに「見せる収納」「隠す収納」を分けて考えるのがポイントです。


🚪 建具をつける派のデメリット

  • 扉の開閉スペースが必要(特に開き戸の場合)
  • コストが上がる(1か所あたり3〜6万円前後)
  • 掃除や手入れの手間(レール・蝶番の汚れ)

また、最近のトレンドである「可動棚+オープン収納」と比較すると、
視覚的に圧迫感が出ることもあります。


🧺 建具をつけない派のメリット

💡 メリット①:コストが下がる

建具を省くことで、1か所あたり3〜6万円のコストダウン
リビング建具をハイドア仕様にしたりして、必要なところにコストを回せます。


💡 メリット②:出し入れがスムーズ

開ける・閉めるという動作がない分、家事効率が高いのが特徴。

特に以下のような場所では、建具なしが人気です:

  • 脱衣所のタオル棚
  • キッチン横パントリー
  • ファミリークローゼット
  • 子ども部屋の収納

「すぐ取れる・すぐしまえる」=使いやすさ重視の間取りに向きます。


💡 メリット③:圧迫感がなく、空間が広く見える

扉がなくなることで、奥行きや高さが強調され、
空間全体に“抜け感”が出ます。

最近では造作棚+カーテンやロールスクリーンで隠すケースも多く、
建具を使わずに柔らかく仕切るデザインも人気です。


🧺 建具をつけない派のデメリット

  • ホコリが入りやすい
  • 来客時に中が見える
  • 雑多に見えやすい
  • 扉がない分、整理整頓の習慣が必要

特に玄関収納・リビング収納など、来客の目に入りやすい部分は要注意。
“オープン収納は美しく整える前提”という意識が大切です。


🧭 設計者が考える「正解は使い分け」

実際のところ、アラカワでは“どちらか一方”に決めるよりも、
空間ごとにメリハリをつけることをおすすめしています。

🔸 建具をつける場所

  • 玄関収納(来客時に見える)
  • 寝室クローゼット(衣類を保護)
  • トイレ収納(衛生用品を隠す)

🔸 建具をつけない場所

  • ファミリークローゼット(出し入れ重視)
  • パントリー(扉を省いてコスト削減)
  • 脱衣室の棚(家族だけの空間)

このように、“誰が使うか”“どんな頻度か”“見せる場所か”を基準に判断すると後悔しません。


🏡 施工事例から見る使い分けのコツ

CASE①:リビング横のオープン収納+ロールスクリーン

「生活感は隠したいけど、扉の圧迫感は避けたい」という声に応え、
ロールスクリーンで軽く仕切るスタイルを採用。
必要なときだけ閉じられ、掃除もラク。


CASE②:ファミリークローゼットは“完全オープン”

共働きのご家庭で、「帰宅後→脱ぐ→掛ける→しまう」が一連で完結。
扉をつけないことで、家族全員が使いやすい設計に。


CASE③:玄関収納は“ハイドア仕様”でスッキリ

玄関に入ってすぐ見える収納は、壁と同化させたハイドアで目立たせない。
デザイン性と実用性を両立した人気のスタイルです。


✨ まとめ:収納建具は“便利さ”と“デザイン”のバランス

収納の建具は、単なる扉ではなく「暮らしをデザインするパーツ」です。

✅ 扉をつける → 生活感を隠してスッキリ見せる
✅ 扉をつけない → 使いやすく、コストを抑えて開放的に

どちらが正解というよりも、生活動線と性格に合う選択がベストです。

アラカワホームデザインでは、
「家族構成・生活リズム・収納習慣」を丁寧にヒアリングし、
“ちょうどいい収納計画”をご提案しています。

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