COLUMN コラム

「30坪だけど広く見える家」

2025.08.19

空間設計のテクニック大公開!

堺市の工務店で注文住宅を建てているアラカワホームデザインの吉川です。

「広い家にしたいけど、土地が限られていて…」
「30坪しか取れないって、狭く感じるのかな」
「間取りで工夫すれば広く見せられる?」

そんな声をよく耳にします。

注文住宅のご相談で、延床面積30坪前後というのは非常に多いボリュームゾーンです。
決して“広い”わけではないけれど、子育て世帯が快適に暮らすには十分な広さ。

そしてこの30坪を“狭く感じない家”にできるかどうかは、設計と空間の使い方次第なんです。

今回は、延床30坪でも「広く見える」「伸びやかに感じる」家づくりを叶えるための空間設計テクニックを大公開します!


◆ 30坪の家って、どれくらいの広さ?

延床30坪(約100㎡)は、建物全体の面積を指します。
2階建てなら、1階15坪+2階15坪=30坪という計算です。

一般的には、

  • 3LDK〜4LDKの間取りが可能
  • リビングダイニングキッチン(LDK)は15〜18帖程度
  • 収納や水まわりを効率的にまとめることで、夫婦+子ども2人世帯でも十分快適に暮らせる広さです。

ただし、空間のつくり方によっては「なんだか窮屈」「ごちゃごちゃしてる」と感じることも。

だからこそ、“広く見える工夫”が間取りに仕込まれているかどうかが重要なのです。


◆ 「広く見える家」をつくるための5つの設計テクニック


① 天井の高さと“抜け感”を意識する

人の視覚は、縦方向の広がりにとても敏感です。
同じ床面積でも、天井に変化があるだけで「広く感じる空間」に早変わりします。

✅ 取り入れたいアイデア:

  • リビングだけ天井を高く(2.6〜3m)設定する
  • 勾配天井で斜め上へ抜ける視線をつくる
  • 間接照明で天井を照らし、空間の広がりを強調
  • ハイドア(天井までの建具)を使い、空間を途切れさせない

ちょっとした設計の工夫で、実際よりもはるかに“ゆとりある空間”がつくれます。


② 間仕切りを最小限にして「つながりのある空間」にする

ドアや壁が多いほど、空間は分断され、実際の広さより狭く感じます

特にLDKは、できるだけ“ひとつながりの空間”として設計するのがポイントです。

✅ 具体的な工夫:

  • ダイニングとリビングの仕切りをなくす
  • キッチンも対面式やアイランドにして一体感を出す
  • 隣接する和室やスタディスペースを“引き戸”でつなげる
  • 吹き抜けや階段とリビングを緩やかにつなぐ

空間の連続性を意識すれば、視線が奥まで抜けて、広がりを感じられる家になります。


③ “収納の居場所”をつくって生活感を減らす

30坪の家で広く見せたいなら、収納計画は超重要です。
なぜなら、モノが散らかると一気に“狭見え”するから。

✅ 収納で工夫すべきこと:

  • 「使う場所の近く」に収納をつくる(洗濯物は脱衣室横、文具はダイニング横)
  • パントリーやファミリークローゼットで集約収納
  • 扉付きの収納で生活感を隠す
  • おもちゃやカバンの“定位置”を作ってリビングに物が出ないように

「収納の多さ」よりも「収納の配置と使いやすさ」を重視しましょう。


④ 窓の配置と外との“つながり”を意識する

室内空間が広く感じられるかどうかは、光の入り方と外とのつながりにも大きく左右されます。

✅ 広く見える窓の使い方:

  • 南側に大開口の掃き出し窓を配置
  • 採光と同時に視線の抜けをつくる(庭やデッキとつなげる)
  • コーナー窓や高窓で光を取り込む
  • 窓際にヌックやベンチスペースを設けて空間に奥行きを出す

「窓の先にも空間がある」と感じさせることで、実際の広さ以上の開放感を演出できます。


⑤ 見せる収納・造作家具で“空間を操る”

既製品の家具を置くと、その分床面積が削られます。
一方で、造作家具や造作棚をうまく取り入れると、スッキリと収まり、空間が整理されて見えます。

✅ おすすめの造作アイデア:

  • テレビボードを壁掛け+造作収納で奥行きを抑える
  • 洗面化粧台を壁から浮かせて床を見せる(抜け感UP)
  • 階段下にデスクや収納を組み込む
  • 階段横の壁にニッチを設けて小物をすっきり収納

“見せる・隠す”のメリハリをつけると、視覚的にも整った美しい空間に仕上がります。


◆ 30坪でも「広い」と言われる家は、どこが違うのか?

同じ30坪でも「すごく広く感じるね!」と言われる家と、「意外と狭いんだね」と思われる家があります。

その差は、単に間取りや帖数の問題ではなく、

  • 天井の高さ
  • 空間のつながり
  • 収納の整理整頓
  • 窓と視線の抜け
  • 家具の配置や造作の工夫
    など、**“見せ方の工夫”と“暮らし方の設計”**にあるのです。

◆ まとめ|限られた広さでも、満足度は無限に広げられる

土地の広さや予算に限りがある中で、「広い家がほしい」と考えるのは当然のこと。
でも実際には、“広く感じる家”は、設計力と工夫でつくることができます。

延床30坪でも、

  • 空間がつながり、広がりを感じる家
  • 家族がのびのびと暮らせる家
  • モノがスッキリ片付いて落ち着ける家

は十分に実現可能です。


私たちアラカワホームデザインでは、30坪台の家でも広く、快適に暮らせる空間設計を得意としています。
施工事例や見学会でも、実際に「え?これ30坪なんですか?」と驚かれることが多くあります。

「狭く見えない家にしたい」
「空間をうまく使って子育ても快適にしたい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
プロの目線から、あなたにぴったりの間取りと空間づくりをご提案します。

また今週末から見学会開催中です!

ぜひ実際に見て体感頂ければ、幸いです。ご予約お待ちしております。